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浪速のジョーこと辰吉丈一郎。度重なる怪我や病気に苦しみながらも常に現役続行にこだわり続ける、その姿はまさに生きる伝説といっていいものでしょう。
幼少期にはいじめられていたという辰吉は、父辰吉粂二によってボクシングを仕込まれ、中学卒業と同時に大阪帝拳ジムに入門しました。
いかにもやんちゃな風貌と個性的な発言で、大阪では早くから人気でしたが、その実力は確かなもので、当時としては国内最速の8戦目で世界タイトルを手中に収めました。
その攻撃的な性格からKOにこだわりを見せますが、確かな反射神経とテクニックでアウトボクシングにも非凡なものを見せています。
世界タイトルを手にしたあとは左目に網膜裂孔、網膜剥離を患い、休養と復帰を繰り返すこととなります。
日本ボクシング協会のルールでは、網膜剥離を患った選手は引退を余儀なくされるのですが、辰吉には特例が認められることもしばしばあり、そういった意味でも特別な選手だったのだと言えるのではないでしょうか。
40代半ばになってなお現役続行を公言する辰吉ですが、今彼の息子たちが父親と同じ道を歩もうとしています。
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長男の寿希也さんは中学を卒業後進学せず、プロを目指していたのですが、現在は一般職に就いており次男の寿衣輝さんはプロテストに合格し、デビュー戦で二回KO勝ち、二戦目もKO勝ち。この12月にデビュー三戦目を控えています。
アマチュア経験もなく、いきなりのプロデビューですから、経験の浅さは否めず、それゆえ毀誉褒貶が言われていますが、父親譲りの攻撃的な性格と天性のパンチ力、そしてなによりも辰吉ジュニアとしての華が、これからのボクシング界にとって貴重な存在であることは間違いありません。
父親である辰吉は、自分と比較されることの厳しさを知っていてか、ボクサーになることを強制したりは一切しなかったそうですが、息子のデビュー戦には肯定的なコメントを残しています。
近年テレビなどに出演している辰吉を見て、パンチドランカーではないのかという心配の声があがっています。
呂律がまわっていなかったり、コメントが支離滅裂になっていたりと、明らかなパンチドランカーの症状が見られるということです。
試合中にボクサーが脳に受ける衝撃は相当なもので、一説によれば一発のパンチで、普通の人が一日で自然に死滅していく数と同じだけの脳細胞が損傷すると言われています。
パンチドランカーの症状は長い年月を経て顕在化することもあるので、これからの辰吉の状態がどうなるのか、予断をゆるさないところでもあります。
かつては強烈な個性と発言でファンを魅了した辰吉ですが、その最たる名言は『反省はするが後悔はしない』でしょう。彼の生き様がこれほど端的に現れた言葉はありませんよね。
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